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レッドブルに学ぶマーケティング【レッドブルは何を授けるのか】

レッドブル、翼をさずける。

誰もが知るこのフレーズですが、この記事を読んでいる人の中に実際に翼を授かった経験を持つ人はいないでしょう。

 

レッドブルが授けるもの

レッドブルが販売し、我々に授けているのは単なるエナジードリンクではなく、『体験』や『世界観』です。

「レッドブルの市場は存在しない。これから我々が創造するのだ」
というのはレッドブルの創業者のひとりであるディートリヒ・マテシッツ氏の言葉。

マテシッツ氏はオーストリア出身の実業家で、ウィーン国際貿易大学を卒業後、世界最大の一般消費財メーカーであり、マーケティングに非常に力を入れていることで知られるP&Gでマーケティングを担当しました。

そんなマテシッツ氏は、日本を中心とするアジアの栄養ドリンク市場に目をつけました。マテシッツ氏は、このビジネスを欧州でも展開することを目論みます。
そして、ここでマーケティングの優れた手腕を発揮します。

 

レッドブルの新しいポジショニング

従来、栄養ドリンクは疲れを取るもの、というのが一般的な認識でした。
レッドブルはそのイメージをガラリと変えることに成功しました。

現在、多くの人がエナジードリンクに
「パフォーマンスを発揮する時に飲むドリンク」つまり何かの体験と共にあるイメージを抱いていると思います。

これはレッドブル社が創り上げた世界観なのです。
ではどのようにしてその世界観を築いたのか。

レッドブルが行ったことは非常にシンプルです。

1.自らを新たに定義する
2.定義に当てはまり、その世界観を形成していく活動を行う
3.活動を継続し定着させる

 

レッドブルの印象

レッドブルはF1をはじめとするモータースポーツやエクストリームスポーツ、eスポーツ、アーティストなどに多額を投資しています。
さらにスーパースターではなく、成長途上のアスリートとパートナシップを結んでいます。
そして、ナイトクラブなどへ商品提供、またレッドブルガールによるサンプリングイベントを行なっています。

スポーツやアートへの出資はレッドブルにアクティブ、クリエイティブな印象を与えました。
成長中のアスリートのサクセスストーリーはポジティブなイメージを感じさせました。
クラブやサンプリングによって、レッドブルはカルチャーの一部となり、クールな印象となりました。

レッドブルはこのようなマーケティングを継続して行い続けることで、『レッドブル』という世界観を確立しました。
そしてその世界観を裏切らず、継続することでブランドに対する安心感や信頼感をも勝ち取っています。
このような世界観から、私たちはレッドブルを飲み、エキサイティングな体験をすることに価値を感じるのです。
そして、その価値に、私たちは通常の飲み物の倍ほど(約200円)のお金を出すのです。

私自身、初めてレッドブルを知ったのはF1観戦であり、その活躍をみて初めてドリンクを購入しました。
現在ではテスト期間や創作活動中には必ずと言っていいほどレッドブルを飲みます。
さらに、レッドブルガールの友人がいることも手伝い、レッドブル以外のエナジードリンクは飲まないほどレッドブルの世界観に共感している人間の一人です。

このようにしてレッドブルは新たなレッドブルのための市場を構築し、世界で年間何十億本ものドリンクを売り上げています。
こうした世界観はブランドを唯一無二の存在にし、他を圧倒するための武器となります。

 

最後に

レッドブルに限らず、つい魅力を感じてしまうブランドやグループ、個人にはこのような世界観が存在します。
市場の中でのポジションを意識して、新しい価値観を構築することで、あなた自身の誰にも負けない『ブランド』を構築してみませんか?

参照した文献:

レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか

ヴォルフガング ヒュアヴェーガー, 長谷川 圭他

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